COMITIA 114に行ってきました(2/3)

COMITIA 114に行ってきました(2/3)

COMITIA 115が1/30に開催されるというこの時期に、
前回の戦利品を紹介する記事です。
ものぐさがすぎてますね。申し訳ありません。

 

 

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同人サークルロゴ図鑑

Circles’Square--シアン、かつゆー

コミティアやコミケには、数多くのサークルさんがいらっしゃいます。
そんな同人サークルのロゴをまとめたのが、この本です。
製作者から使用したツール、さらには製作者のコメントまで載せた図鑑です。

その数、なんと207サークル!
アマイトルテさんや、Radio Active Hardcoreなど、
私の知るサークルさんも載っていて驚きました。

読んでいて驚いたのが、ロゴ制作に使用したツール。
半数がAdobe Illustratorを使用しているのは予想できていたのですが、
中にはSAI(イラストツール)、EDGE(ドット絵を描くツール)、
さらにはiPhoneのアプリ(!)や毛筆(!?)なども。

ロゴにまつわる小さなコラムもいくつか載せています。
制作ツールや、サークルロゴの自作・委託の統計、
「どうやってロゴを作るのか?」をアイデアから手法まで、
さらには本職でロゴを作成されるデザイナーさんへのインタビューも。

ロゴのひとつひとつにある製作者のコメントもうれしいです。
文字の形・シンボルに多くの意味合いを込めてロゴを作ったという方もいれば、
仮で作ったものをそのままロゴに使ってるという方も。

同人は、もっと楽しい。
ロゴへの熱意、そして同人サークルへの愛情が詰まった一冊です。

 

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赤いろうそくゆらゆら揺れて

オダギリックス--小田桐圭介

世界一周ならぬ、人生一周の旅。
終盤の2行以外にセリフがまったくない、無声劇のようなマンガです。
小田桐圭介さんのマンガは大なり小なりシュールなものですが、今回はそれが顕著です。

初っ端から女の子がふたりに分裂して、それぞれ左右正反対に大砲で飛ばされます。
大砲で飛ばされたまま、ひとりは、出会いや喜びといった明るい面、
もうひとりは、別れや苦しみといった暗い面を振り返ります。
暗い面を振り返る女の子が、頭にかわいらしいリボンをつけているというのも皮肉めいてます。
最初は悲喜こもごもの人生でしたが、次第に悲しいことが楽しいことよりも積み重なって……。

同直線上を左右向かい合う形で進む物体は、最後には衝突します。
大砲で飛ばされたふたりの女の子も、最後にはそのまま衝突します。

ふたりの女の子が衝突する時に、もたらされるものは。
ラストをどう解釈すればよいか未だに困っていますが、ただただ悲しいお話でした。

ちなみに、漫画の中には「赤いろうそく」という本が登場します。
同じく新美南吉の作品に「赤いろうそく」がありますが、おそらく無関係でしょう。
こちらは、ロウソクを花火と誤解した動物たちが、ただ1本の赤いロウソクに戦々恐々するという話です。

 

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閉塞通信

まるチプルカフェ--なかせよしみ

電車内用の匿名チャットアプリ「車内COM」が普及した近未来。
デバイスを装着すれば手足を使わずに、車内で同じく装着している人と会話ができる。
公共機関の車内では必需品で、特に満員電車のなかでは人々の息抜きを担っている。

主人公が出勤に使う線には、栞嬢と呼ばれる女の子がいた。
電車内で常に文庫本を読みふけるセミロングの女子高生。
車内COMにとって癒しの存在である彼女。しかし主人公は彼女に不審さを抱いていた。

そのきっかけは一週間前、主人公が偶然、折り返しの車両に乗った時のこと。
主人公はその車両にも、ヘッドフォン姫なる車内アイドルがいることを知る。
それは、電車内で常にヘッドフォンを身につけているセミロングの女子高生――栞嬢だった。

電車内用の匿名チャットという設定がとても好きです。
脳波を取得するという近未来的なデバイスなのに、
満員電車でコミュニケーションをとるために使うという
原始的な使い方なのも、ギャップがあって面白いですね。
とはいえ、このような使い方が、満員電車の問題解決には現実的なのかもしれません。

物語の要点のひとつに、栞嬢は何者なのか、があります。
こう書くとサスペンスっぽいですが、およそ30ページほどの短いお話で、
かつ絵柄も柔らかいものですので、気楽に読めます。

ただ、話を短くするためなのか、最後の展開や説明がやや駆け足な印象でした。
設定は私好みでとても面白いものでしたので、
もう少し長いお話でもいいなあ、と思いました。

 

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漫画の先生 ep.4

まるチプルカフェ--なかせよしみ

なぜ私は、読んでもいない連続物の、しかも最終話を買ってしまったのでしょうか。
カンタンです。知らずに買ったからです。なかせさんの新作が読みたかったからです。

専門学校で漫画表現の非常勤講師として働く美晴は、
開幕から締め切りに追われています。
親友である頼子と、専門学校生3人の助けを借りていますが、
下書きは未完成で締め切りは7日後。とても間に合いません。

そこで美晴の親友である頼子は、美晴に3つの選択肢を与えます。

– 雑誌掲載を諦める
– 編集部に頼み込んで締め切りを延ばしてもらう

そのどちらも飲めない美晴は、第3の選択肢に直面します。

– 下書きを飛ばしてネームから一発描きする

はたして美晴の原稿は、雑誌掲載までに間に合うのか?

ちなみに私は、一発書きができない人です。
何度も線を重ねてしまって、結果やたら線が太くなったり汚くなる人です。
その場でさらさらとイラストを描くのって、どうやってるんですかね。

 

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でもくらの糸場2

まるチプルカフェ--なかせよしみ

前回、こみっくトレジャーで購入した「でもくらの糸場」の第2話分です。
大正時代の糸繰り場で女工として働くマーコとトーコ。
百円工女として立派に稼ぐ思いで意気込むもつかの間、
でもくらの糸場にいる12つ子たちに、またもやてんてこ舞い。

前回に続き今回のお話も、女工がどのような職業・仕事なのかを解説する回なので、
このふたりが今後、どのようになっていくのか全く予想がつきません。
まだまだあやふやなマーコの役目は、はたしてどうなるのでしょうか。
なにやら、糸口は見つけたようですが……?

 

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もぐもぐ米

乱痴気事虫所--砂虫隼

食べ物のエッセイマンガを描く砂虫隼さん。
今回は日本人なら誰もが身近な、米です。

おにぎり、お茶漬け、卵かけご飯、おはぎ、お餅。
お米ひとつでもこんなにも食べる楽しみが多くあります。

中でも驚きなのが、きなこおにぎり。
塩おにぎりにきなこをまぶす、いわく「超マイナーおにぎり」。
私もこの本ではじめて知りました。そんなおにぎりがあったとは。
とてもおいしいということなので、いちど作って食べてみたいですねえ。

お米を使った料理を紹介するだけにとどまりません。
お米の保存方法や古い米の炊き方という身近なところから、
出土された炭化おにぎりの考察、輸入されたインディカ米の不遇という深いところまで、
さまざまな角度から、お米を取り上げています。

お米を、食べる。
そのことをもう一度見つけ直し、真摯に向き合った、あたたかいマンガです。

砂虫さんのエッセイマンガは、読んでいておいしいものが食べたくなります。
紹介している料理が美味しそう、というのもあるのですが、
食べている姿がなにより幸せそうなのが、いちばんの理由なんだと思います。

 

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こころに残るこまった旅ではじまる探検

乱痴気事虫所--砂虫隼

料理を題材にしたエッセイ漫画を描く砂虫さんですが、こちらはお酒の話。
ニッカウヰスキーの蒸留所見学で思いがけず得られた体験を記したものです。

NHK朝ドラ「マッサン」をきっかけに、砂虫さんは旦那さんのなかせさんと
北海道にあるニッカウヰスキーの蒸留所見学を計画します。
出発3日前で急に起こったぎっくり腰を抱えながらも、
「意地でも絶対に楽しむ旅」を掲げて、北海道旅行を楽しみます。

そんななかで出会ったのが、ウィスキー。THE NIKKA 2012と余市。
どんな味がするのかと待ち受けて一口。
そこには、味がさらに研ぎ澄まされ、純度の増して生まれた「刺激」がありました。
衝撃のあまり、この2本を買ってしまったそうです。

今回、ウィスキーの世界を新たに知った砂虫さん。
私自身は、お酒が苦手なのもあってウィスキーを飲んだことがないので、
とてもその世界には立ち入れそうにないです。

と思ったのですが、よく考えたら、ハイボールは飲んだことありました。
その形であれば、飲むことができるかもしれません。
というかあれウィスキーだったんですね。知らなかった……。

 

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ブタさんが好きすぎたらハンガリーの国賓になりました

松本SOS--松本救助

パンチの強いタイトルでした。
マンガリッツァというブタさんを扱った連載漫画がきっかけで
ハンガリーの国賓として招待されることになったという、
松本救助さんの、マンガみたいな実話エッセイマンガです。

購入したのはいきさつ編と、1、2です。間に出発イスタンブール編があるのですが、
そちらは完売で買えませんでした。残念。

さて、マンガリッツァってなんでしょう。
曰くハンガリーを代表するブタさんの品種で、国宝にも認定されているそうです。
それなのに、食べることができる。いわば、食べられる国宝、だそうで。

そんなわけで当初は、国宝を勝手にネタにしたから怒っているのでは?
あわや国際問題か!? と恐れおののいていたそうです。
ですが、ハンガリー側はむしろ好意的で、マンガリッツァを思わぬ形で
日本の漫画と結びついてくれたことにとても感謝されていたそうです。

ちなみにマンガリッツァ。サラミ50gでおよそ590円です。
……え、つまり100gで1200円!?
脂とともにお金も溶ける! マンガリッツァこわい!

 

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ラの音・鍵の音

サイコロ堂--山川直人

山川直人さんと保光敏将さん、ゲストで文庫善哉さんを加えた、こちらも短編集です。
前半の鍵の音は山川直人さんの漫画、
後半のラの音は保光敏将さんの絵を加えた文庫善哉さんの俳句。

鍵の音は、マンションに住む友人を訪ねようとして、
間違えて別の人のドアを開けてしまう、というお話。
そのときに見た女性が気になるものの、いまだ友人に聞けずにいる、というもの。

マンガというよりは備忘録のようなものですが、
こうした、途中までしか進んでいないような出来事が、現実にはいちばん多い気がします。

ラの音は、6つからなる俳句。そういえばラの音も、
ドから数えて6つ目の音ですね。ドレミ音階にのっとればですが。

俳句の楽しみ方はあまりよく知らないのですが、
どの俳句も、5・7・5の制約を感じさせないほど、言葉が流暢に流れています。
枠に言葉を詰め込むのはカンタンなのですが、
その言葉を流れるままに収めるというのは、なかなか難しいものです。

保光敏将さんの絵も、版画のような温かみある絵柄で、
俳句のイメージを沸き立たせる手助けをしています。

 

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不思議少女になりたい願い

火星文庫--山川直人

日々のちょっとした出来事を記した、ちょっとした戯画。
過去に掲載していた1ページ漫画と短編をまとめた、いわく九つの短い漫画だそうです。
表題の「不思議少女になりたい願い」も、そのひとつ。

木版画のような、線が太くて黒色の多い絵柄。
作成されたのはいずれも2000年以降のものですが、
どの作品にも、古い時代の香りを残した、昭和のイメージを強く感じました。
この読後感は、なんとなく三丁目の夕日に近いものがあります。

私は「夏休みの動物園」が好きです。
子供のころ大事にしてたものは、たとえ必要なくても捨てづらいものです。

 

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地球の生活

サイコロ堂--山川直人

地球に住む火星人の1日を描いた、漫画絵本です。
片面に1行の文章、もう片面にイラストが載っています。
こちらのイラストは今までの線の太いものとは違って、温かめの鉛筆画。
主線を描かず、ハッチングを重ねて色の濃淡を表しています。

タコのような外見の火星人は、7時50分に起床します。
ご飯を食べたり、新聞を読んだり、風呂に入ったり、トイレをしたり。
まだ地球の人たちには親しまれていないようですが、
地球の生活には馴染んでいるようです。

最後には寝床について、おやすみなさい。
日々の生活をただただ素朴に描いています。